上手に使うと女性の生活を向上するピルですが、副作用が心配という声も聴きます。
以下、OC・LEP(ピル、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)ガイドラインより、中止を考慮する症状を挙げさせていただきます。
- 深部静脈血栓症:片側または両側の下肢(特にふくらはぎ)の痛みと浮腫
- 心筋梗塞、狭心症:胸痛、胸内苦悶、左腕・頸部等の激痛
- 肺塞栓:呼吸困難(突然の息切れ)、胸痛、喀血
- 出血性・血栓性脳卒中:突然の激しい頭痛、持続性の頭痛(片頭痛)、失神、片麻痺、言語のもつれ、意識障害
- 脳静脈血栓症:頭痛、痙攣、悪心嘔吐、意識障害
- 網膜動脈血栓症:視野の消失、眼瞼下垂、二重視、乳頭浮腫
- うっ滞性黄疸、肝障害:黄疸の出現、掻痒感、疲労、食欲不振
- 肝腫瘍:肝臓の腫大、疼痛
- ホルモン依存性副作用、消化器系疾患:長期の悪心、嘔吐
- 性器癌:原因不明の異常性器出血
- 血圧の上昇(収縮期160mmHgまたは、拡張期100mmHg以上)
- 体重の急激な増加
- 乳房腫瘤の出現
- 子宮の増大
- 性器癌検査の異常
- 出血凝固系検査の異常
- AST、ALTの異常上昇
- 高度貧血の出現
- 血中脂質の異常上昇
これらの症状、所見があるときは、ピルの服薬中止を考慮します。
これらの症状があるとき、うたがわしいときは、医師への相談をお願いいたします。
※手術を受ける予定の方は、”45分を超える手術”の場合、少なくとも4週間前から中止する必要があります。また、内服再開は、しっかり動けるうえで、術後2週間を超えてから、となっています。