妊娠がわかったら、最初に知りたいのは「赤ちゃんが生まれる日」ですよね。この日を「分娩予定日」と呼びますが、実はその決定にはいくつかの方法があります。今回は、その詳細と、なぜ特定の期間が重要なのかについて解説します。

分娩予定日の決定方法

1. 妊娠初期に決める

妊娠13週6日までに、以下の情報から分娩予定日を決定します。

  • 胚移植日や特定できる排卵日
  • 妊娠8~10週の頭殿長(CRL)や妊娠11週以降の大横径(BPD)の超音波計測値

2. 変更しない

一度決めた分娩予定日は、中期以降に新たな超音波計測があっても基本的には変更しません。

3. 診療録に明記

分娩予定日とその根拠は、診療録にしっかりと記録されます。

4. 中期以降でも可能

初期の情報がない場合、妊娠中期以降でも超音波計測値(例:児頭大横径、大腿骨長など)を参考に分娩予定日を決定します。

なぜ8週から10週が大事?

妊娠8~10週の頭殿長(CRL)の計測は非常に精度が高く、この時期の計測が一般的に推奨されています。また、この期間以降は胎動などによって計測が不正確になる可能性があります。

まとめ

分娩予定日の正確な決定は、妊娠管理において非常に重要です。

妊娠したかなと思ったら、早め(最後の生理から6週間以内)に産婦人科を受診するようお願いいたします。

子宮外妊娠(異所性妊娠)の早期発見のためにも大切なこととなります。

 

(参考; 産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020 ”CQ009 分娩予定日決定法については?”)